こんにちは、森田です。

今回の話は、社長や個人事業主さん向けのものです。
会社勤めの方には不向きかもしれませんが、ビジネスの考え方として参考になると思いますのでぜひ、最後までお読みください。

我々は、何のためにビジネスをやるのでしょうか。
ちょっと哲学的な話で恐縮ですが。。

人によっていろいろあると思いますが、行き着くところは「利益」を上げるためですよね。

利益があるからこそ、役員報酬を増やせたり社員にボーナスを払えたり社員旅行に行けたりできるわけです。
社会貢献のための寄付も利益あってのことです。

「利益」を上げるためには、当然 売上アップが必須です。

多少マーケティングを学んでいる方なら、当たり前のことですが、売上は3つの要素から成り立っています。

売上=(客数)×(客単価)×(購入回数)

では、「利益」を素早く上げるには“3つ”のうち、どれから手をつけるべきでしょうか。

多くの人は(客数)と言います。
そして、次に(購入回数)と言います。

なぜか不思議と(客単価)という人が少ないんです。
100人に聞いたら、おそらく(客単価)と答える人は、5人にも満たないんじゃないでしょうか。
不思議と(客単価)を無視している。。

ここで、はっきり言います。
利益を上げるために優先すべきなのは(客単価)です。

客単価アップの方法は、様々なありますが、シンプルな方法は「値上げ」です。

なぜ「値上げ」なのか。
大きくわけると「5つの理由」があります。

それでは、ひとつずつ解説していきますね。

値上げをすべき理由<其の1>
コストをかけずに、素早く利益を増やしやすいから


たとえば価格1万円の商品があって、利益が2,000円だとします。
利益を2倍にするには、どうしたらいいでしょうか。

多くの人は、2人に売ればいいと考えます。
たしかに間違っていないですね。

価格1万円の商品を2人に売れれば、売上が2万になって、利益は4,000円になります。

答えは、もうひとつあります。

価格を12,000円に値上げしてみてはどうでしょう。
そうすれば、利益は4,000円になりますよね。

価格を1.2倍にするだけで、利益は2倍になるわけです。

毎月の新規客数が100人なのをその倍の200人にして利益を2倍にするのと、、、
価格をシンプルに1.2倍にして、客数はそのまま維持する方。

どちらが時間的・金額的コストをかけずにすむでしょうか。
どう考えても価格を1.2倍にする方ですよね。
まさか、客数を100人→200人にする方がベターだとは思わないはずです。

もちろん価格を上げることで客数が減ることはあります。
それだとしても、利益1.8倍とかくらいまではもっていけるわけです。

さらに言うと、客数が100人→200人にできたとしても対応にテンテコ舞いになるのは見えています。

スタッフ増員すればいい?
そうすると人件費が増えて、利益は減少することになります。

この例から考えてみても明らかです。

利益を素早く出すシンプルな方法=「値上げ」をする。

値上げといっても、“ぼったくる”というわけではありません。
あなたが本当に欲しい価格をお客さんにきちんと提示するということです。

値上げをすべき理由<其の2>
理想的な“良いお客さん”が集まるから


良いお客さんというのは、

・自社の価値を認めてくれるお客さん
・価格外のサービスを求めないお客さん
・理不尽なクレームを言わないお客さん

といったところでしょう。
こういうお客さんは、価格ではなく価値をわかってくれて買ってくれる人です。

某ディスカウントストアに来るお客さんと某高級ブランド店に来るお客さん。
どちらが客層が良いでしょうか?どちらが揉め事が多いでしょうか。

これは、価格が安い・高いがポイントではありません。
価格で選んでいる客なのか、価値で選んでいる客なのかです。

高級レストランでクレームをつけるお客さんはほぼいません。
低価格の料理店ほどクレーム客は多いものです。

もし、あなたの商品サービスが“安い”と認識していながらビジネスをしているのであれば…。
いますぐ値上げに踏み切るべきです。

値上げをすべき理由<其の3>
お客さんへのサービスを充実させられるから


ひとつの商品を売った時の利益が大きくなるから、お客さんに対してのフォローアップがしやすくなるわけです。

・お礼状の手紙を作って送る
・サプライズの贈り物を届ける
・既存客限定のイベントを開催する
・利益還元セールをする など

これは、利益があるからこそできるわけであって、利益がカツカツだったらできませんよね。

ここで考えて欲しいのですが、2つ目の理由と3つ目の理由を組み合わせること。

理由2:良いお客さんが集まりやすいから
理由3:お客さんへのサービスを充実させられるから

「集まってきた良いお客さんに、充実したサービスを提供する。」
すると、どうなるか。。。
その結果として「購入回数」が上がることにつながるんです。

値上げをすべき理由<其の4>
すぐに成果が出るから


(客数)を増やすには、多くの見込み客と会ったり、チラシやWEBページをつくって、テストを繰り返すなど、それなりの時間がかかります。

(購入回数)を増やすにもお客さんをフォローアップして満足させる必要があるため、1ヵ月近くかかかるわけです。

その反面、客単価アップはその日から目に見えて結果が出ます。
とくに値上げは、即利益アップします。

接客業だったら、メニューを書き換えるだけ。
対面営業だったら、新しい価格表を出すだけ。

これだけです。

値上げをすべき理由<其の5>
新しいお客さんを増やすための原資になるから


それまでは少ない資金をやりくりして新規客獲得をしていたかもしれません。
しかしそうじゃなく、単価を上げて十分な利益が出る、または、利益が出ることが見込めると、新規客を集めるためにしっかりお金をかけることができるようになります。

これ、すごく大切なことです。

客単価を上げるから利益が増える。

利益が増えるから、新しいお客さんを増やす施策を打つことができる。

この流れをつくることが大事なんですね。

というわけで、「客単価を上げるべき理由」として5つをお伝えしてきました。
客単価を上げる戦術は、実はたくさんあります。
松竹梅の価格設定、クロスセル、アップセル、ダウンセルなど。

その中でも、最もスピードアップして利益を増やせるのが「値上げ」です。

先にも述べましたが、「値上げ」はお客さんからボッタくるというわけでなありません。
あなたが本当に欲しい金額を正当に請求するようにしましょう!ということなんです。

ぜひ、今日からトライしてみてください!